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2021/07/29 01:26





メダカの病害虫対策〔 過抱卵 〕


〔 過抱卵 〕 メスのメダカが何らかの原因により排卵することがなくお腹が膨らみ続ける

1枚目の写真が過抱卵状態のメダカになります。
2枚目の通常状態と比べるとお腹が大きく膨らみ風船を膨らましたような状態になっています。

メスのメダカが産卵適齢期になりお腹に卵を抱え始めると基本的にオスよりもお腹が大きく膨らみますが
他のメスと比べて明らかにお腹が大きく膨らんでいる場合は過抱卵を疑い経過観察を行います。

数日たっても状態が改善しない場合は対策または治療を行います。

〔 過抱卵の状態のメス 〕


〔 通常の状態のメス 〕


〔 対策と治療 〕

過抱卵になる原因は主にペアの相性が悪い可能性があります。

メダカの産卵に関してはオスがメスに対し求愛行動を行いメスが産卵しオスが精子をかけます。
メダカの卵には1つの穴が開いており、この穴に精子が入れば受精卵となり稚魚へと成長していきます。

オスは求愛行動の際にメスと一緒に泳ぎながらヒレでメスを抱きかかえ産卵を促すように刺激します。
過抱卵になる場合はオスとの求愛行動がうまく行われていない可能性があります。


対策 :  ペアを入れ替える または 複数のオスを入れる 
求愛行動がうまく行えるように別のオスと入れ替え様子を見ます。
オスが複数いる場合はオスを複数匹入れることで自然と相性のよいペアで求愛行動を行います。

ペアを変えたりしても状態が改善されない場合は最終手段として下記の治療を行います。



治療 : 人工的に刺激をあたえ排卵を促す
ペアを入れ替えても改善されない場合は人工的に求愛行動を再現し排卵を促します。
メダカに対して負担をかけないように作業は5分~10分程度の短時間で行い、効果がない場合は日を改めて行います。

手順は下記の方法で短時間で行います。

1. メスを小さい容器に入れ替え、動き回らないように体が浸かる程度まで水を減らす。

2. 綿棒などの先端が柔らかい棒状のものを準備する。


3. 腹ビレと尻ビレあたりを優しくさするように撫でて刺激する。( 画像ではピンセットの先端あたり )


4. 卵を排卵したらメスを水槽に戻し、卵は無精卵のため適切に廃棄する。



〔 治療前 〕



〔 治療後 〕